第34回 よしかわ憲法サロン 学習会内容報告
日時/場所: 2017/6/17 (土) 13:30 ~ 16:00
おあしす
内容: 上映会「横浜事件」
講師: 三須さん
共謀罪が通過してしまいました。共謀罪が戦前、戦中にどのように利用され、どのようなことを起こしたかの一例を表しているのが映画「横浜事件」です。
上映に先だって、横浜事件の概要と最近、埼玉で起きた「割り勘・白タク逮捕事件」について、説明がありました。
1.横浜事件とは
・1942年(昭和17年)から1945年(昭和20年)にかけて横浜警察特別高等課が起こした市民弾圧事件。
・戦中は報道されず、国民は知らされなかった。戦後、被害者や遺族が裁判のやりなおしや拷問をした特高刑事の刑事裁判の請求により、知られるようになった。
・横浜事件のきっかけ: 以下の2件の検挙が端緒。
① 細川嘉六氏の検挙。1942年9月。「世界史の動向と日本」の出版法違反という名目
② 川田寿・定子夫妻の検挙。1942年9月。「アメリカ共産党入党・治安維持法違反」の名目
・その後の動き(1943年~1944年)
1943年1月 2名、5月11日 5名 検挙。(何れも細川嘉六氏と交流のあった“政治経済研究会”のメンバー)
1943年5月26日 5名検挙(1942年7月 慰安旅行時、旅館でのスナップ写真を、特高は「共産党再建準備の会議」とでっちあげた。
1943年中、政治経済研究会、出版関係者16人を検挙
1944年中 23人、1945年中 2人検挙。
検挙した人達を拷問し虚偽の自白をさせ、「予審終結決定」(現行の起訴状に対応)を作成したにも拘わらず、裁判は開かれず、警察、拘置所に拘留された。
川田寿は検挙後、1年間に渡り拷問され、数十回失神した。
獄中での死者4人、釈放後1人死亡。(拷問によるものと思われる)。
・敗戦直前、敗戦後の内務省・警察・裁判所の隠蔽工作
1945年3月 米軍の沖縄上陸、7月 東条内閣総辞職。敗戦濃厚。
内務省(特高の監督部署)、敗戦後の対策を検討。
1945年7月 主要な被疑者に形だけの裁判3件実施。川田夫妻等に執行猶予付き釈放。
8月15日(敗戦)~30日(米軍 厚木飛行場到着)、大量の書類焼却(横浜裁判所の裏庭)。
全国の警察・裁判所に、書類の焼却指示。(内務省:小林与三次、奥の誠亮、原文兵衛(後の警視総監)、三輪良雄の四人)。
・形だけの裁判 (1945年8月15日(敗戦)~ 9月)
数十名の被告に対し、裁判を実施。大半の被告に対し、執行猶予付き釈放にした。
その他、上告した被告には免訴、その他、不起訴、起訴留保、起訴猶予、拘留不要とした。
※映画の内容
横浜事件の内容と経緯。拘留された人達による拷問の内容の説明。戦後、拘留された人達が拷問を行った人を訴えた裁判では、有罪判決が出されたが、その翌日にサンフランシスコ条約締結による恩赦で釈放された。平成の時代、警視庁に逮捕された被疑者(女性)への尋問、不必要な調査(衣服の着脱等)の事例等。現在も目の届かない所で、人権無視の取り調べが行われていることを示し、共謀罪の危険さを警鐘していた。
2.割り勘・白タク逮捕事件2017年1月18日、埼玉県警は反原発活動をしていた3名を道路運送法違反で逮捕。
逮捕の理由:2015年9月5日、無許可でワゴン車に数人乗せ、さいたま市大宮区から福島県
楢葉町まで日帰りで往復し、1人あたり4000円をうけとった。往復の交通費を受け取った
ことを、白タク行為とみなした逮捕。
レンタカー代、ガソリン代、高速代等を割り勘にすることは通常行われていること。
警察の反原発活動に対する意図的な対応を感じる。
3.参加者のご意見、感想
映画を見ての感想
・私達に共謀罪の恐ろしさを知らせてくれた。
・警察の拷問の残虐さと国の行為の非道さを感じました。
・安倍首相は共謀罪法によって憲法改正に反対する人達をつぶそうとしている。
・デモに行っても最近は1万人を超えない。皆あきらめているのかな。
・それに負けると、戦争になる。
・共謀罪通過した朝のモーニングニュース。字幕で「共謀罪通過しました」。イギリスの火事の放送続ける。 TV局に抗議の電話を何度しても出ない。
・あきらめず、簡単なことでもやり続けることが大事。新聞のいい記事には賛同のTELとか。
・宇都宮健児氏の吉川での講演。
「アメリカ大統領選でのサンダー候補への市民の支持、韓国パククネ大統領批判の150万人デモ、ドイツの戦争犯罪追及を国として実施。これらの運動にならって、吉川の皆さんも頑張っていきま
しょう。」に励まされた。
文責: 高橋(邦)
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