よしかわ憲法サロン 学習会内容報告
日時/場所: 2015/11/21 (土) 13:30 ~ 16:00 中央公民館
内容: 「日本国憲法は本当に押し付けられたのか? -戦後日本の出発と憲法制定」その(1)
講師: 柴山 敏雄さん
講義内容の要旨
[はじめに]
・日本国憲法の生まれ方、育ち方を説明したい。今回は生まれ方について説明します。
・明治憲法と現憲法の違い。 主権者: 天皇(明治憲法)、 国民(現憲法)。
・自民党作成のマンガ「ほのぼの一家の憲法改正って、なあに?」の主張。
70年も前に作られ、現代に合わない。外国人により8日間で作成。緊急事態にも対応できない。
・押し付け憲法論の様々・・・・「日本の歴史、伝統、文化文明が反映されず、日本人の魂も気迫も 入っていない」、「占領軍国(アメリカ)が憲法を変更するのは国際法違反」。
ハーグ陸戦法規(1899年) 第43条 抜粋: 国の権力が事実上占領者の手に移った上は、占領者は絶対的な支障がない限り、占領地の現行法律を尊重して、・・
・自民党の考え(押し付け憲法の論拠の一つ): 現憲法は、連合国軍の占領下、司令部の草案の範囲で制定された。日本国民の自由な意見が反映されていない。
・・・・・ 本当にそうだったのでしょうか?
[戦後史、戦後改革の理解のため]
1)第2次大戦の特徴と性格
・局地戦争から世界戦争へ
大西洋憲章(1941年8月 ルーズベルト、チャーチル) 抜粋: 領土及びその他のいかなる拡大、
変更を求めない。主権及び自治を強奪された者にそれらが回復されることを希望する。
ナチス独裁体制の最終崩壊後、全ての国・人々に平和が確定されることを希望する。
陸海空の軍備が自国の国境外に侵略の脅威を与え(又は与えそうな)国々の武器解除は不可欠。軍備の負担を軽減するすべての実行可能な措置を支援し、促進する。
・ファシズムと反ファシズムの戦争 ・大国、帝国の論理 ・民族解放の戦争
2)第2次大戦が戦後社会へ提起した問題
・ファシズム、軍国主義を許さない民主主義社会の構築
・平和のための国際機構(国連憲章と国際連合の発足)
[なぜ明治憲法は改正されなければならなかったのか]
1) ポツダム宣言と占領軍は日本に何を求めたのか
ポツダム宣言(1945年7月26日) 抜粋:
・日本国民を欺いて世界征服に乗り出す過ちを犯させた勢力を永久に除去する。
・日本政府は日本国国民における民主主義的傾向の復活を強化し、これを妨げるあらゆる 障碍は排除され、言論、宗教及び思想の自由並びに基本的人権の尊重は確立されるべきである。
・日本国国民が自由に表明した意思による平和的傾向の責任ある政府の樹立を求める。
2) 国際条約と占領下の憲法制定
ハーグ陸戦法規とポツダム宣言→占領下での憲法改正(明治憲法→日本国憲法)は許されないのか。
3) 日本政府はポツダム宣言をどう受け止めたか
東久邇宮内閣(1945年 8月~10月): 治安維持法温存
山崎 巌内務大臣 : 反皇室的宣伝を行う共産主義者は逮捕する
岩田宙造司法大臣: 治安維持法による取り締まり強化
GHQ指示
①人権指令 (1945/10/4): 弾圧法規の廃止、政治思想犯の釈放、内務省/警察の高官・特高の罷免。
②五大改革指令(1945/10/11): 婦人参政権付与、労働組合結成の奨励、教育の自由主義化 等
幣原内閣(1945/10/9 ~): 1920年代の日本的デモクラシーに戻ることで、明治憲法を改正しなく とも良いと考えた。
次回に続く
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